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熊本労音落語劇場熊日名人寄席

 第?回 『熊本労音落語劇場 落語とギターのニ人会』

2002年・9・11(水)
18:30 開演
熊本市民会館 大会議室


     おはぎ大好き 他  三遊亭圓窓
アルハンブラの想い出 他  榎本裕之
       中 入 り
  田園風物詩:はなし  :圓窓
       :ギター  :榎本
        叩き蟹  圓窓





夢のようなひととき                 チャッキー(?才 女性)
 夏前から騒いでいた圓窓師匠と無弦(榎本裕之)さんの二人会があっという間に終
わってしまいました。
 夢のようなひとときでした。


 無弦さんの演奏をじっくり(!)生で聴かせてもらいました。
 音色のあまりの優しさに聞き惚れて、榎本さんに新しい名前を思いつきました。
「夢弦(むげん)」
 無弦さん・圓窓師匠、いかがでしょう?


      


「無弦」の由来                            圓 窓
 落語を習いに来た榎本さんが「名前が欲しい」というもんで、圓朝が山岡鉄舟から
無舌という号をいただいたことを思い出して、無弦という名を付けました。
 ギターを弦で弾いているようではいけない。心で弾くのだ。つまり、弦はなくても
心があれば弾けるのだ、ということなんです。
 三遊亭はプロの亭号ですから付けられませんので、遊の字を流に変えて「三流亭無
弦」としたのです。
 改名の件は本人と相談してください。


      


とんでもないです                         チャッキー
 前々から「無弦」の由来を聞いておりますだけに、改名なんてとんでもないことで
すよ。 
「夢弦」は、演奏への感想です。 


      


「夢弦」とはロマンティック                    榎本裕之
 チャッキーさん。
 今回の熊本の2人会公演実現に向けてのご尽力に心から感謝申します。
 200数十名の聴衆で盛会であったし、なんとも暖かいお客様たちでありました。
 良き時代の「労音」の青年の雰囲気をそのまま残していた労音スタッフの方々にも
よろしくお伝え下さいね。


 圓窓師匠との仕事は、いつもさすがプロ中のプロだな! と教えられる事ばかりで
す。今後ともよろしくお願いしたします。


 そうそう「夢弦」とはロマンティックな命名! かたじけないです。
 師匠からいただいた哲学的な「無弦」をあくまでメインにして、「夢弦」はギター
だけの会に使ってみましょうか。
 ともあれ有難うございました。


      


緊張感で聞かせていただいた           上田博司(50歳代 男性)
 聞かせていただきました。ありがとうございました。
 昨年は私の主宰する”熊本落語長屋30周年記念例会”、そして今夜は労音の”落
語とギターのジョイント”と幸せな年が続きました。
 それにしても、世話人(熊本落語長屋)として慌しく楽屋から伺う落語も格別です
が、世話人を離れて客席にどっぷりと浸りながらの落語、師匠の表情の豊かさと張り
のある声と迫力に圧倒されました。
 高座の師匠と対決するような緊張感で聴かせていただきました。
 ありがとうございました。また熊本へおいでいただきたい。


      


地元の文化を見直します             sima(20歳代 女性)
 豆腐の民話[挨拶問答]が印象に残りました。熊本にあんな話があったんですね。
 改めて、自分の足元(地元)を見つめ直し、大切にして残していかなくてはいけな
いものがまだまだあるなと感じました。
 甚五郎ネタは大好きなので、昨日聴けて嬉しかったです。
 勉強不足、今回の噺は初めて聞きました。元は講談なのでしょうか?
(圓窓註:そうです。[三井の大黒][ねずみ][竹の水仙]などは古典として認知
されてます。あたしは[叩き蟹][戴き猫]などを講談、浪曲から落語化しました)
 五百噺を達成された円窓師匠なので、他では聴けない珍しい噺が聴けるので毎回ど
んな噺が飛び出すかという楽しみもありますね。
(圓窓註:定期的に口演すればね。(笑))
 ギター感想ですが、最後の曲、ギターの弾き方の教本に8割方入っているとかおっ
しゃっていましたね。
 面白かったです。ギターは弾くものとばかり思っていましたが、掌を使ってボディ
ー(でいいのでしょうか?)を叩いたりされていましたね。
 パーカッションの役割も果たせるんですね。いろんな可能性のある楽器に感じまし
た。
 榎本さん考案のオリジナルの音の出し方もあるのでしょうか?
(圓窓註:今度会ったら、訊いておきます)


      


師匠の熱情、書き足りなくて           上田博司(50歳代 男性)
 先日はありがとうございました。
 師匠の圓窓サイト〔だくだく〕の掲示板に書き込んだのですが、ついつい書き足り
なくて。(笑)
 年二回の熊本落語長屋の世話人をやっているもので、観客になりきることの照れく
ささ・・・・正面から直視できないほど緊張しました。
 純粋に落語だけの会を続けていると、今回のような形態は、一寸落ち着かないもの
です。何かしら・・・・どうしていいやら戸惑ってしまいました。
 しかしです。
 師匠のウキウキした、ご自身が楽しくて仕方がない、といった感じをもったのは私
だけでしょうか。
 といっても、師匠の楽屋の顔や出入り口から高座を見つめる真剣な表情を併せ見る
と、何かしらものすごい緊迫感をもったものでした。
 戸惑いから、緊張感に変わり、最後の[叩き蟹]ではすっかりと師匠の語り芸の中
にどっぷりとひたっていました。
 やっぱり、計算された巧みな構成と、これでもかと語り込まれていく師匠の情熱に
感心しました。
 楽しく「落ち」を迎えるはずが、最後は安堵感でどっと緊張感から開放されたよう
でした。
 言うまでもありませんが、噺の出来が良かったということです。高座が輝いていた
ということでした。
 落語一辺倒の観客としては、全体的にみれば、ちぐはぐな取り合わせに見えないわ
けでもありませんが・・・・。


     


師匠の気迫が入り込んできた         きよら亭うどん(10才 男性)
 絶対に笑わないと思っている人でも、師匠の迫力が入り込んできて笑わせられてし
まう。
 おもしろかった。
(圓窓註:あっ、去年の熊本落語長屋で[ぞろぞろ]をやった坊やだ!)


     


Part2を開きたい                  チャッキー(?才 女性)
 ギターと落語という組み合わせを熊本の落語ファンがどう受けとめてくれるのか。
今だから言えるのですが、とても不安でした。
 でも、榎本さんの演奏が終わるたびに満場の拍手がわき、椿姫の話が大いに受け、
大安心。クラシックファンも多数みえていたようです。


 それとともに私は関係者の立場を忘れ(コラコラ)、聞き入ってしまいました。
 ん〜ん、夢見心地。
 師匠の[叩き蟹]では、師匠の迫力に息をすることを忘れたかのように聴き入って
しまいました。
 終わると同時に体中が緊張から解き放たれたような思いがしたのは、上田さんと一
緒です。2時間半があっというまでした。
 でも、お二人を別々にじっくり聴きたいという気持ちも湧きました。
 お二人の熱演に心からお礼申します。
 Part2が開けるよう、頑張ろーー!!!


      


随行記のようなもの                 チャッキー(?才 女性)
 9月11〜12日のお二人+αの日程です。


9月11日 13時 圓窓師匠、熊本空港着。
 NYのテロから丸一年ということで「遅れるのでは」と心配していましたが、定刻
に無事到着
14時 ホテル着。
 無弦さんと合流し、近くのラーメン屋(こむらさき)でOFF会、じゃなくて、二
人会の打ち合わせ。
15時 師匠は一旦、ホテルでひと休み。
 無弦さんと私は熊本城へ。天守閣からは熊本市内が一望出来、ちょっと殿様気分。
17時 会場へ。
 会館担当者・労音関係者と入念な打ち合わせ(をしたつもりが、穴だらけ・・・)
19時 開演。
 圓窓師匠、地元熊本の民話を落語化した[挨拶問答]。教科書に載った[ぞろぞろ]
のダイジェスト版。やはり、地元熊本の民話から落語[おはぎ大好き]。(1席で3
つも噺が聴けた!)
 師匠の創意工夫の溢れた一席でした。
 無弦さんのギター・ソロ。
 楊柳〜椿姫の主題によるファンタジア〜禁じられた遊び〜アルハンブラの想い出〜
アストゥリアス<伝説>〜グラン・ホタなど。
 中入り
 ロビーで師匠自らグッズ販売
 中後、トーク・コーナー。
 無弦さんと師匠の出会い〜落語の稽古〜名前の由来など。
 語りとギターによる民話風小噺の世界。
 最後は師匠の[叩き蟹]。
21時30分 終演。
「楽しかった」「ありがとう」の声をたくさん頂きました
 グッズも売り切れ、郵送を依頼するお客あり。
22時 ”喜多八”で打ち上げ。
 労音全盛期の話しで盛り上がる(今は昔・・・)
23時30分 お開き。


翌 9月12日 朝8時 師匠の乗った飛行機が離陸。
 起きられなくてお見送りが出来ませんでした、ごめんなさい。
13時 歴史探訪。
 無弦さん・渡辺さん(熊本の歴史に詳しい)・私で熊本市西部の松尾町へ。
 夏目漱石「草枕」ゆかりの「峠の茶屋」を通って「雲巌禅寺」へ。
 五百羅漢:小高い丘に点在する羅漢さんに感激。
 萬窓・志ん生師匠にそっくりな羅漢さんを発見! 
 霊巌洞:宮本武蔵が「五輪の書」を書いたと言われる洞窟。来年の大河ドラマの影
響か、平日にもかかわらず多くの見物人。
16時 市中心部へ。
 無弦さんとはここでお別れ。
20時 無弦さん帰京(のはず)。
2002・10・10 UP